早速車へ移動して、促されるまま助手席に座る。

運転するのは孝介くん。



「おじゃまします・・」

「どうぞどうぞ。」



すこし笑いながら孝介くんが言う。



「七海、緊張してるんだよね。」


後部座席から里菜が声をかける。


「男の子と遊ばないの?」

大樹くんも続く。


「七海、夏に彼氏と別れて・・・

元気付けてあげようと思って、大樹くんと孝介くんに会えるよう、お兄ちゃんに頼んだんだよね。

半ば強制で連れてきちゃった。」

里菜が大樹くんに説明している間に、車は動き出す。