30回目のコールが鳴り終わると同時に自分で電話を切る。


手が震える。

涙が顎を伝って地面に落ちる。



「隼人ぉ・・・」




膝の力がぬけ、そのまま座り込む。

携帯を握り締めたまま、隼人の名前を繰り返す。







好きだよ。

大好きだよ。

私が離した隼人の手。



「隼人が好きだったよ」