男性は、びっくりしました。 「私を待っていた…? お前は私を恨んでないのか?」 男性は絵本に聞きました。 「そりゃ、ちょっぴり恨んだぜ。けど、俺はご主人がいなかったら生まれてこれなかったんだし、恨めねぇーよ」 絵本は答えました。 さっきと変わって少しはにかんだ声でした。 「そうか。けど、すまない私はもう文章を書けない…皆に認めてもらえる作品を書けない……」