「ここに、君ができることはないよ」 ナイフとフォークは笑いました。すごくいじわるな笑い方でした。 ちいさな食器は何も言わず、その場を去りました。 スプーンや、フォーク、ナイフの言葉にちいさな食器は胸が痛くなりました。 すごく痛くてなみだをこらえようとしましたが、できませんでした。 ポロポロとなみだがこぼれます。 いっぱい、いっぱいなみだが流れました。 気が付いたら大きく口を開け、わんわん泣いていました。 ちいさな食器が流したなみだはいつしか、ちいさな水溜まりになりました。