夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本

「そうか、ならいい。特別に俺が話してやろう」 



そう言うと、フッとランプの灯りは消えました。



風もないのにバサバサと絵本の中が勝手にめくられました。



『これは、ちいさな食器のお話しです。

彼は生まれたばかりの食器でした。

けれど、みんなの役にたちたいという気持ちをもったやさしいやさしい食器でした。


そこへ、何やら楽しそうな声が聞こえてきました。