夢(ほし)職人ムムとワガママな絵本

「美味しい?」


ムムは首をかしげて絵本に聞きました。


すると、絵本は消しゴムをぷっと吐き出しました。 

コツンと消しゴムはムムのおでこに当たりました


「イタッ…」

ムムはおでこをさすりました。

それを見ていた絵本は笑い声混じりに言いました。


「ばーか。消しゴムなんか食うワケないだろう」 

すごく意地悪な口調でした。
けれど、ムムは怒りませんでした。