ジャックはコクンとまた頷いてムムの左肩に飛び付きました。 「絵本さん、消しゴムだよ」 ムムは絵本に消しゴムを見せました。 「よし、そのまま消しゴムを俺の表紙に落とせ」 絵本はそう言って表紙をムムに向けました。 ムムはワケが分からないといった様子でしたが、言われた通りに消しゴムを落としました。 消しゴムは絵本に当たるとパッと消えました。 ムムは驚きました。 目も口も開いたまま見つめました。