「はるか……」



久美が抱きしめてくれている。



「そっか……やっぱりね。」


温かい手。



「私……高野が好きだよぉ………」


「うん……うん………」


一定のリズムで久美が私の背中をポンポンとたたく。



やっぱり……



私は高野のことが好きだったんだ……




でも……



「高野はもう……私のこと好きじゃないかもしれない……」


「なんでよ?」



だって……



昨日の帰りの光景と、さっきの光景が頭に浮かぶ。




「美沙のこと……好きになったかも………」