久美の手が優しく私の頭を撫でる。



「好きでいていいと思うよ。」


「久美……」


「だって今、チャンスじゃん?」


でも………




「わかんない……」



頬を一筋の涙がつたった。





「ほかに目を向けてみたらどうですか?」


え……



振り向くと高野がいた。



「先輩のこと好きな人、いると思います。」


「え……。」




それだけ言って、高野は生徒会室を去っていった。



高野――――――?



それどういう意味?



ダメ。




頭の中がゴチャゴチャだよ………。