未練たらたらな私。


いい加減、新しい恋をすればいいのに……



どうしても姿を追ってしまう私の目。


彼の姿を目で追うことが私のクセになってしまっているのかもしれない。


しつこい女だな、私。



そう思い、はぁとため息をついた。


そのとき、



「お願いしゃーす!」



何人もの揃った声が体育館の前の入り口から聞こえてきた。



「あ、今日男バス練習試合なんだ〜。」


横にいた久美が体育館の中をのぞきながら言った。