青い空、眩しい太陽。

5分も歩けばコンビニがあって、

日本語の雑誌も読み放題。

ぼったくられそうになって、喧嘩をすることもないし、

歩道はきれいに舗装されている。





なのに。

なにもなかったあの国が、

どうしてこんなにも、

懐かしいのだろう。


あそこには、

友情がある。

暖かさがある。


何より、

なにもなくて、

当たり前を求める自分が、

きらきらしていた。

なにもないことが、

あたしたちを、

沸き立たせていた。


そうだ。

時々帰ろう。

なにもない、あの国へ。