「どうしたの?思いつめた顔して。」 「きこく。きまった。」 「えっ?」 「来月、帰国だって。」 「やったじゃん。空は青いよ。歩道も整備されてて、安全。安心。」 「そうだね。はは、はやく帰っておいでよ?」 そう笑いながら、あたしたちはよどんだ目をしていた。 「また、会おうね。」 「あたしたちは、ずっと、いっしょ。ね。」 「メールするから。」 「手紙も書くよ。」 「じゃあ。」 またいつか。