あいつの背中にのしかかり、あいつの両腕を押さえる。俺とあいつはぴったりと密着し俺はあいつの首を、髪を、耳を吸う。あいつの首の頸動脈が浮き出る。

 長いが細すぎもせず、妖艶な首筋。紅潮する頬。

 あいつは可愛い口を喘がして俺に乞う。
「・・・キスして・・・」

 俺は聞こえぬふりをして少しずつ腰を動かし出した。
「ああ!・・・ぐ・・あ!」

 あいつは頭をベッドに落とし俺の律動に応える。俺は時々動きを止め、勃起したあいつの乳首を両手で嬲る。摘んで乳を搾るようにする。あいつの体は電撃を受けたように反応した。俺の楔を銜えた尻の位置をそのままに、極限まで体を反り返らせる。全身が震える。歯を食いしばり鳴くような声を上げる。

「いいか、他の誰ともこんなことをしたら許さん!」
 俺はあいつの既に何も聞こえていない耳に夢中で何回も叫ぶ。あいつの喘ぎと重なる。

 俺は以前のように激情に身を任せるよりもあいつの反応を見ながら行うようになった。長い時間を掛けてあいつを上り詰めさせる。それが最後の征服欲の発露にさらなる起爆力を与えるのだ。

(俺はこの道を極めちまったのか・・)