あいつの汗ばんだ背中の筋肉が盛り上がり、また柔らかな形状(フォルム)に戻って行く。腰を振るたびになまめかしく曲線を描く。

 俺の脳には、これ以上不可能なほど張り切ったおのれの陰茎のイメージが伝わる。ふくれあがったものがあいつの中の肉壁から受ける圧迫に、現実にもそうだと実感している。

 俺は自分の若さと体力を確信した。

 最後まで入れるとあいつの腰を両手で押さえ、さらに俺の腹をあいつの尾骨の上に、そして睾丸をあいつの会陰に押しつける。あいつの肛門は、さらに広げられようとして悲鳴を上げる。

 あいつは逃げようと、腕を立たせ首を持ち上げる。だが、俺は逃がさない。あいつが肛門を必死に締める。このまま千切りとってやると言わんばかりに。あいつの肉壁がからみつく。あいつの内股が俺の外股に吸い付く。

 完全な一体感。

 俺は思わず大きな呻きを上げた。
 あいつの親父や祖父の若い頃もこのようなことがあったのだろうか?俺の占領された頭に無粋に湧き出でた思考があった。俺の様な不埒者がそのときにも居たのか?あいつの体に何代もの同じ容姿の艶めかしい体が重なる。あいつが生まれたということは、その時々の『俺』はやはり添い遂げることが出来なかったということか?