葵を送った後、すぐにあたしは家に帰り倒れ込むようにベッドに寝転んだ。

真っ白な天井をボーっと見つめる。


はっきし言ってあたしもどーしていいのか分かんない。って言うか葵はあたし以上に悩んでいる。

そんな事は当たり前だけど…、雅樹に言えないってどー言う事?


葵と雅樹の関係は良く分かんない。あたしも深く聞かないし葵も何も言ってこない。

だから上手くいってるんだとばかり思ってた。


でも、早く決断しないと時間は待ってはくれない…


どっちにしろお金は必要。あたしはベッドから起き上がり黒の箱に手を伸ばし蓋を開けた。


そして目に飛び込んできたのは白い封筒で、それを掴みとると思わずまた溜息が零れた。


「…30万だ」


これ、返さないといけないんだった。

もうあたしの頭の中は何が何だか分からないし、ここ数日間でゾッと疲れが溜まっていた。


目の前が真っ暗になった状態のまま、あたしはもう一度ベッドに倒れ込み目を閉じた。