病院に着き諒ちゃんの病室に入るとそこには諒ちゃんの姿はなかった。

すぐ戻って来るだろうと思い病室で待ってたけど諒ちゃんはなかなか現れなかった。


待つ事15分。

待ちくたびれたあたしは病室を出て病院内を探す。休憩室、売店、ロビーにあらゆる所を探したけれど見当たらず病院の外も探したけど諒ちゃんの姿は見当たらなかった。


もしかして外出?そう思って、ふと見上げた視線が屋上へと止まる。


「あ、」


もしかして…。

そう思ったあたしは駆け足で屋上へと向かう。


「居た…」


ドアを開けて見た先は、肌寒い青空のした諒ちゃんはベンチで仰向けになって寝転んでいる。

頭の下に両腕を組んで置き空を見上げてた。


「…諒ちゃん?」


足を進めてベンチへと向かうと、諒ちゃんはあたしに気づき目線を向ける。


「おぉ」


そう言った諒ちゃんはいつも通り元気そうだった。


「寒くないの?」


諒ちゃんの格好はいかにも寒そうな格好。下はジャージのズボンなのに何故か上はTシャツの半袖。

いかにも今の季節にはありえない格好に思わず苦笑いをする。


「いや、別に。っつーか、お前学校行ってねぇだろ」


呆れた様に呟く諒ちゃんは身体を起しズボンのポケットに手を突っ込む。