重たい瞼をゆっくりと開けていくとカーテンの隙間から微かに光りが差し込んでいた。


夢か…


あたしは軽く息を吐き出し、身体を横に向ける。

向けた瞬間、あたしの目は思わず見開き眠さも一気に吹き飛んだ。


あたしの部屋じゃない…。


慌てて上半身を起こすと、あたしの部屋のベッドとは比べ物にならないくらいのベッドの上にいた。


ダブルベッド…。

一瞬、ホテルかと思った。


だけど違う。黒いカーテンの隙間から差し込んでくる光り…

ベッド以外に何も家具すら置いていない広々とした部屋。


あたしはハッとし、慌てて自分の身体を触り目線を下に落とした。服は確かに着ている。

いまいちこの状況が把握出来ないあたしはベッドからすり抜けて、この部屋から急いで出た。