妹も弟もいないあたしは、湊が羨ましかった。
「ほら、部屋案内するよ?」
「あ、うん」
翠ちゃんと翊くんとはちょっとだけさよならをし、部屋へと向かった。
あたしの部屋は二階の一番奥にある、
湊の隣の空き部屋。
「好きにしていいから」
「ひっろー♪って……くしゅん!!」
長旅は久しぶりなので疲れたし、
寒さに弱いあたしはどうやら風邪気味?らしい。
「大丈夫か、暖房つける?」
「大丈夫だって……ふぇっくしょん!!」
二回目の大きなくしゃみに照れ笑いしていると
冷たかった体が急に温かくなった。
「み、みなとっ!?」
温かくなったのは湊に包まれたからだと気ずいた。
「梨緒、ごめんな……?」
えっ……―――
“ごめん”って何?
――…何で謝るの?


