「テスト返すぞー。名前呼んだら取りに来てー」

テストから数日後。
数学の授業。

望月先生が生徒の名前を順番に呼び、テストを渡す。






早くテスト渡ってほしいような…。

渡ってほしくないような…。


…結果を見るのが怖い……。




「小林あおい」


うぅ…。


先生に呼ばれ、テストを取りに行く。


自分の席に戻って恐る恐るテストを見たら…。










「…きゃー!!」


「え!?なになに!?あおい、そんなに悪かったの!?」


百合が後ろの席から体を前のめりにしてあたしのテストを覗いてきた。


「あ、あおいが61点!?」


「きゃー!!うそー!?」


百合は「信じられない…」と呟いた。


うん。
あたしも信じられない。

赤点常習犯のあたしが61点なんて。



でも今はそんなことより!

先生にご褒美もらえる~!!