お馬鹿恋愛




――――バンッ



屋上の扉を勢いよく開け、視界に入った玲奈の腕を掴んだ。



「…っはぁ、やっといた……お前…っは…何やってんだよっ!!!」



やっと見つけた。



息切れしながらも必死に話す俺。



…だせぇな。



「……聞いてんのかよ。」



「……。」



そんな俺に対しても無言な玲奈。


「……俺と話すのそんなに嫌かよ。俺の事そんなに嫌いなのかよ。」



こんな事が言いたいんじゃないのに……

止まらない。



「そっか。そうだったんだな。だから俺の事避けてたんだ。よーくわかっ「違う!!!」



暴走し始めた俺の思考を玲奈が止めた。


でも……



「……だったらなんでだよ。
なんで避けんだよ!!!」



――グイッ



腕を引いて振り向かせると同時に目が合って気づいた。



「…え?…お前、何泣いて……」