なんだかんだで来たショッピングセンター。
買い物も終わってゲーセンで遊んでるところだった。
私たちの横を通りすぎたカップルに真美が反応した。
「……あれ龍君じゃない?」
「…え?でも今日学校来てな……ぃ…。」
あの髪色、あのピアス。
間違いない。
龍だ。
でも…隣にいる女の子は誰…?
「龍君でしょー?なんだぁ…彼女いたんだぁ。」
残念。
そう呟いた真美に言葉を返すことなどできなかった。
それから私は、何事もなかったように真美と遊んだ。
でも…ほとんどは放心状態だったのかもしれない。
どう帰ったのかさえ覚えていないのだから……。

