「ねえ。」

白いワンピースは振り向いた。

「やっぱりこのホシは、キミが持っていて。」

指輪を持った手を突き出すと、僕の手に握らせた。

「キミとゆくときに、使うことにする。」

そう言うと、白いワンピースははにかんで、下を向いた。

僕は握らされた指輪を見下ろした。

視界の端で、何かが煌めいた。

「ホシ」

発したのは同時だった。

僕らは二人で、飛び立った。