さよならとその向こう側

見た事ない子だな。新しい子なのかな?それともアルバイト?


荷物を席に置いている為そこに行くしかないんだけど・・・なんか私お邪魔じゃない?


トレイを持ったまま立ち尽くしていると、敦に呼ばれた。

「綾?何やってんだよ、そんなとこにいつまでも立ってたら邪魔だろ?」


じゃ、邪魔って・・・・・。

そんな言い方ないじゃん。というより、今席に戻った方が邪魔になる気がするんだけど・・・・。

そう思いながらも、確かに通路に立っている訳にもいかないので、しぶしぶ席に着く。



「お。チキンカツ間に合ったんだ?」

「うん。」


女の子はにこにこしながら敦を見ている。
(というよりは”見つめてる”?)

ここはとりあえず自己紹介かな?

「私、Sweet(店の名前)の佐和田です、ごめんね・・・・・邪魔だった?」


すると女の子は慌てた様子で答えた。

「そんな、とんでもないです!!私はもう休憩終りなので気にしないで下さい。それじゃあ、失礼します!!」

パタパタ小走りで行ってしまった。