さよならとその向こう側






「ありがとうございました。」


「いいえ。プレゼント、上手く渡せるといいですね?
じゃあ、おやすみなさい。」



結局タクシーで送って貰った。


20分程で家に着いたが、その車内で神田さんは父の話をしてくれた。


だけど私にとっては、父の話なんかどうでも良かった。


ただ溢れそうになる涙を、堪えるのに必死だったから。