さよならとその向こう側

「私、毎年父に同じ様な物ばかりあげていて……ご迷惑でなければ一緒に選んで頂けませんか?

とかなんとか言ってさ、会える口実になるじゃん♪」

なんだか亜沙美楽しそう。


「確かに私だって彼に会いたいけど、そんないきなり過ぎでしょ?
私の事覚えているかすら怪しいのに…。」


「…はっきり言って、迷惑かもしれないよな。」



「もう!敦はきつ過ぎ!
とにかく、会いたいなら始めは無理矢理にでも口実作らなきゃ!綾は教授の娘なんだから邪見にはされないって。」


「うーん……。」



「おいおい…」


ため息まじりの敦の呟きが聞こえて来たけど、私は口実が見つけられた事が嬉しくて、だんだんその気になっていた。