さよならとその向こう側


……クリスマス。


「…それって、事故の次の日。」


私の言葉を聞いて、亜沙美は黙って頷いた。


じゃあ敦は、私を助けたから面接を逃したの?


そんなの聞いてないよ。

どうして教えてくれないの?

知らないから、謝る事すらしてないじゃない。



だけど、混乱する私に、彼女は泣きながら訴える。

「知らなかったからって…私はあなたを許せません!店長の事、全然分かってないくせに!!」






…もう意味が分からない。
なんでこの子にここまで言われなくちゃいけないの?

口を開こうとした時だった。


彼女の顔が一瞬にして強張った次の瞬間、頭に手の平が乗せられた。



「お前ら、ここが何処だか分かってる?でかい声で騒ぐなよ。」




振り返ると、敦が立っていた。