さよならとその向こう側


「だって…店長毎日頑張って仕事して、大変なのにスタッフにも気を使ってくれるし。――エリアマネージャーになる為の1年に一度切りのチャンスだったのに――あなたのせいで……。」


泣きながら訴える彼女。

困った顔で私と彼女を交互に見る亜沙美。


何、これ?

私のせい?

どういう事?


「私、何かしたの?」



すると、亜沙美が口を開いた。


「…やっぱり知らないんだ。敦は何も言ってないのね。」


「――」


「昇格の為の面接は、クリスマスの日だったんだって。」