さよならとその向こう側


「いったぁ…い。」


私、今、平手打ちされた?

状況がよく飲み込めない中、亜沙美の怒鳴り声がした。


「ちょっとあんた!!何すんのよ!?」


痛む頬を押さえながら、あんたと呼ばれたその人の方を向いた。


「…あ、敦の店の。」

前にカフェテリアで会った、かわいい19歳!?


その彼女は、大きな瞳に涙を一杯溜めながら、私の事を睨みつけていた。


「ちょっと、聞いてる!?」

カフェテリア中の注目を集めながらも、怒り狂った亜沙美は声のトーンを落とさない。


でも、そんな亜沙美を無視して、彼女は震える声で訴えた。