さよならとその向こう側


―――――――

高台にあるマンション。


ここに来るのは本当に久しぶり。



よく二人でベランダに出て、お酒を飲みながら綺麗な夜景を眺めた。



……実。



志乃と別れた私は、悩みながらも結局ここに来てしまった。



どんな話が待っているのか分からない。

正直怖い。

だけどやっぱり――



実に会いたいと思った。