さよならとその向こう側



「・・・あ、や。」



「・・・・・・?」



「綾。良かった・・・目が、目が覚めたのね!!」



私の包帯の巻かれた手をそっと握りながら、泣き続けるお母さん。



・・・目が覚めた?

よく意味がわからなかった。




「今、先生を呼んで来るから。それと、お父さんにも連絡するから。」



お母さんは、泣きじゃくりながら私にそう告げて足早に部屋を出て行った。