さよならとその向こう側


「ありがど、志乃〜。」


ほろ酔いでしかも泣きながらお礼を言った。


「いいよ〜、友達じゃん♪」


同じようにほろ酔いの志乃は、私を抱き締めながらそう言った。




それだけで、心が暖かくなる。






そうだよ。

どんなに辛い事が有っても、必ず誰かが優しくしてくれて、側に居てくれる。


私はひとりぼっちじゃない。



だから、もし、実が綾さんを選んだとしても……。




……きっと大丈夫。


いつか、立ち直れる。