さよならとその向こう側


去年のクリスマスは、当たり前の様に実と過ごした。


……友達とクリスマスを過ごすなんて、今まで無かったかも?


普通に考えれば、淋しい情けないクリスマスイブ。



でも、今の私にとっては、すごく有り難かった。



ワインを飲みながら思い出して泣いても、志乃は慰めてくれた。


「涙が枯れるまで泣いていいよ?私付き合うからね。」


優しい事言って、頭を撫でてくれた。




すごく傷付いて悲しかったし、やりきれない気持ちでいっぱいだったけど…。



それでも志乃がいてくれて、本当に良かった。



側にいて、慰めてくれる友達がいるだけでも、私は幸せだと感じた。