さよならとその向こう側


ブ---ブ--



焦りながら、研究室を見渡す。


早く、早く探さなくちゃ!


薬事法やら医学の本等が沢山並んでいる本棚。

薬品を収納してある棚。冷蔵の保管庫。

ビーカーに顕微鏡に……。



研究室の中には所狭しといった感じに沢山の物があって、どれが機械音の正体なのか……。






ブ---ブ---ブ---


!!




有った!


それは、私が想像していた馴染みの無い研究道具ではなく、実さんのデスクに置かれた携帯電話だった。