ふたつの恋の物語

ベッドに横になりながらハルが来てくれることを期待している自分に少し腹が立った。

多分ハルのことだから拒否できなかったんだと思うけど・・・


さすがにきついよ・・・


しばらくぼーっとしているとチャイムが鳴った。

HRももう終わったみたいでがやがやと声が聞こえ始めた。


『山田さーん。学校終わったけど?』

先生が多分机に座ったまま話しかけてきた。

「帰りまーす。ありがとうございました!」

あたしは足早に保健室を出た。
なんか先生に言われそうだもん。



教室に戻るとハルがあたしの机に座っていた。

あたしは話しかけずに机のところまで行った。

横にかけた荷物がない!!

ハルを見るとあたしのカバンを抱えていた。