ふたつの恋の物語

「えっ?」

振り返ると2年生の男の子が立っていた。

うちの学校は学年でジャージの色が違うからすぐ分かった。

でもこの子見たことない・・・


もしかしたらハルより身長高いかも・・・

いかにもイケメン。
爽やかさが目に見えそうなくらい。

すらっとしてるしきれいな顔してるなあ・・・
ハーフみたい。



『山田先輩さぼりですか?』

「なんであたしの名前・・・?」

『好きな人の名前くらい知ってますよ〜』


彼は顔をくしゃっとして笑った。

「は?」

『あっ!いや!今の忘れてください!!』

彼は顔を真っ赤にして両手を必死に振った。

「てか君名前は?」

『俺、桜田順っていいます!!』

「じゃあ順くん、なんでここに?」

『いや・・・あの・・・・』


順くんはまた顔を真っ赤にして頭をかいて言った。

『先輩に会いたくて・・・』