ふたつの恋の物語

電話を切った後もなんだかすっきりしなかった。

「はあ・・・」

なんかいやな予感がする。


それにハルのかっこよさを見せつけたいという気持ちも少しだけあった。

結局あたしのわがままじゃない?
ハルが出たいなら出ればいい。
それからどうなるかはあたしたちの問題だ。



あたしはハルに電話をかけた。

『なんだよ。そんなに俺に会いたい?』

「ばか!

あのね・・・あたしやっぱりバスケ出て欲しい。
みんなにあたしの彼氏はこんなにかっこいいんだって見せつけたいの。」

『ははっ!なんだよそれ?』

「だってみんなシュンの方がかっこいいってゆうんだよ?」

『まあ・・・顔はそんな変わらないけどな。』

「それにね、たとえハルのこと好きな子がいても・・・・」

『うん?』

「あたし負けないから。
ハルを好きな気持ちは誰にも負けない!」

『恥ずかしいこというなよ・・・』


真っ赤になってるハルの顔がすぐ浮かんだ。