「熱でもあんのか?」


河相の手が、私の額に、手に、髪に触れた。
顔が一気に熱を帯びてくのが分かる。


「深山、すごい熱いけど。」

「いや、それは、ちょっと違くてね」

「?」

「前髪、切りすぎちゃって。恥ずかしくって。それで・・・」


嘘。本当は河相が私に触れたから。
でも、そんなこと言えるはずが無いよ。まだ顔が熱い。
こんな茹蛸みたいな顔、河相に見られたくないよ・・・・


「大丈夫、可愛いって」