「おはようございます」

「おはようございます・・・」

静かな社内にあいさつが響いた。


まだ数少ない社員の椅子の間を通り抜け、いつもの俺の定位置に腰を下ろし、後ろの背もたれにコートをかけ、パソコンの電源を入れる。

そしてさっきコンビニで買ったばかりのいつもの缶コーヒーを鞄から取り出し、温かいうちに軽い朝食と共に飲む。


神谷真悟、27歳。それが平日の俺の朝。

こう・・・なんだろう、決まった通りにしないと落ち着かない。
仕事がうまく進まない気がするし、あまりよくない一日になってしまう。


俺の中のジンクス、みたいな感じなのか。