「とりあえず、島田くんは雫から一時も離れないで。」 「チュー」 陸から返事はなく、アイスティーをストローで吸う、虚しい音だけが聞こえた。 「あたしも、一時も離れないから。」 美姫は力強く言った。 さっきと同じように、震える声とともに目尻に、涙のようなものがたまっているのが見えた。