闇に浮かびながらイーグルは考えて居 た。 特異点と特異点の質量により、その領 域は決まり、その領域からは空間の歪 みにより質量を持たない光すら特異点 に向って落下する。 これが基本的なブックホールの原理だ った筈だ。 しかし、レーダース達は知っていた。 ブラックホールの特異点は逆にワーム ホールと呼ばれる空間のトンネルを作り、 別次元の宇宙に吐き出される事を。 残念ながら、物理的にワームホールを使 って別の宇宙に飛び出す技術は見つかっ ていない。