うちは,坂の上のほうにある。

どこへ行くにも坂・坂・坂というこの街。

イオリで食べ過ぎた私達にはちょっと辛かった。


坂を創佑と登っていると,うちの前に一台の車が止まっているのが見えてきた。

「……?」


嫌な予感がして創佑と顔を合わせて苦笑いした。


「…引き返そうか。」


「サツキんち行くか。」