「ぐっ…うぐっ…。」
痛みに身を捩りながら、自由になる左手でサイドボードの上を夢中で弄るとあれ程嫌っていた強い薬の瓶が指先に触れた。
私はそれを掴み一気に中の液体を喉の奥へ流し込んだ。
ハァッ…ハッ…ハァッ
私はネットリと舌に絡みつくような苦味に顔を顰め、再びベッドに倒れこんだ。
(一体いつまでこんな日々が続くのだ?私はもう…二度と騎士団へ戻ることはできないのか?いや、所詮隻腕ではまともに騎士の務めは果せぬ。騎士団に私の居場所はもう無い…。)
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
設定されていません
読み込み中…