“その色はね…今僕を不思議そうに見つめているその瞳。不思議な輝きを帯びた君の瞳の”蒼“さ。その”蒼“こそが僕が一番描きたかったものさ。”
「私の瞳の“蒼”…。」
“そう、それが君の色。無限に変化し続ける君の色だよ。”
その言葉に、シールズはハッとすると少し上擦った声でデニスに訊ねた。
「泉に行ったのは材料を探すため?」
“うん。思った通り泉の底には美し“青鉱石”がたくさん沈んでいたよ。”
「鉱石ぐらい私に頼めば…いくらでも拾ったのに!そうすれば君は!」
“駄目だよ。それじゃあ意味が無いんだ。君が騎士の務めに命を懸けている様に、僕も画家としての務めに命を懸けたかった。自分の信念を貫きたかったんだよ。”


