(まさか!) シールズの足がピタリと止まり、彼はゴウゴウと唸り声をあげ荒れ狂うグロズリーの森を振り返った。 (デニス、君はそこに居るのか?一体君はそこで何をしている?) ザワザワと体の中を血液が駆け巡る嫌な感覚にシールズは軽い吐き気を覚え、その場に屈み込んだ。 だが、すぐに立ち上がると漆黒の森を睨みつけそちらを目指し走り出した。