「夏が終わったら、いよいよ騎士団の入団試験だね。」 デニスの言葉にシールズは意識を現実に引き戻した。 「ああ…。」 「ああ…って、それだけ?なんかこう、やるぞーっていう意気込みとか…ないの?」 「意気込みか…。」 シールズはデニスの言葉をぼんやりと復唱し、レモン水を口に含んだ。 「シールズ、どうしたの?今日の君は元気がないね。」 デニスはそう言いながら、真っ直ぐな視線でシールズの横顔を覗き込んだ。