烏乃唄-ｶﾗｽﾉｳﾀ-

静香は自分から墓穴を掘ってしまった事を悔いた。



「別にいいじゃん！知らなくたって！」



静香はぷいとそっぽを向いく。



「まぁそういうところが可愛いんだけどな。」


「煩い」


「ほら家着いたぞ？」



気づくともう静香の家の前まで来ている。


静香はじゃあねと言ってから家に入ろうとすると拓哉に呼び止められた。



「明日は朝練ないから迎えにくるから待ってろよ〜じゃあな！」



やたらにでかい声で言われて恥ずかしがったが静香は了承するともう一度拓哉にじゃあねと言い家に入った。


この時の静香はまだこれが拓哉との最期の会話だったとは知る由もない。


拓哉は静香が家に入っていくのを見送ると家路についた。