似非家族





「ん……?」


あれからどれくらい経ったんだろう?

眠れないとか思ってたけど、いつの間にか寝入ってたらしい。

そして、気が付けばもたれ掛かっているはずの彼女の重みが感じられない。

バッと覚醒して、辺りを見渡す。

だが、彼女の姿は何処にもなかった。

え、何?もしかして今までの全部夢?




……だよなぁ。




よくよく考えりゃ、『家族になろう』なんて、そんな都合の良い話あるわけないじゃん。

あー、バッカみてぇ。

良い夢だっただけに俺は少しばかり落胆した。

でも、このまま落ち込んでるわけにもいかねぇし……。

そう思い直し、とりあえず顔を洗おうと立ち上がる。

そして、水飲み場へ向かおうと遊具から足を踏み出した。

朝日が眩しくて、少し目を細める……と。