似非家族

「君の家族は心配しないの?」


その質問に、俺は自嘲気味に言った。


「心配なんて……しないよ。」


それから俺は、自分の家族の話をした。


「俺んち、大家族なんだ。兄貴1人に姉貴が2人。弟と妹が2人ずつ……んで、父ちゃんと母ちゃん合わせて10人。」

「賑やかそうね。」




“賑やか”……。




「そ。だから、俺1人減ったって平気な訳。」


俺がいなくたって賑やかで……。

皆きっと、笑顔で過ごせる。


「そうなの……?」

「……そうなの!」


彼女の問い掛けに、俺は強く答えた。


「……寂しい?」

「さ、寂しくなんかねぇよ!」


……嘘だ。

本当はすげぇ寂しい。




だから俺はこうして……




すると、彼女が俺を見て言った。




「寂しいなら、一緒に行こう?」




「え……?」


見詰めてくる瞳が綺麗で、目が離せない。

なんか、本当に吸い込まれそうだ……。

そんな風に思っていると、 彼女はとんでもないことを口にした。




「家族になろう、私たち。」