似非家族

何時間過ぎただろうか。

ふとトイレに行きたくなって起き上がる。

目を擦りながら辺りを見渡すと、和四の姿が見当たらない。

もしかしてあまりの寝相の悪さにメグを通り越して転がっていったとか……?

何にせよとりあえずトイレに行こうとメグを跨ぐ。

すると、トイレのドアに額から寄りかかっている和四が見えた。


「和四?」


近付いて声をかけてみる。

が、返事はない。


「ちょっと、和四?」

「うわっ!?」


軽く肩を叩くと、和四は思いっきりビクつきながら私を見た。


「あ、愛美?」

「……入るの?」


トイレのドアを見やりながら尋ねる。


「え?あ、えーっと……」

「入らないならどいて、邪魔だから。」


そう言ってしどろもどろな和四をどかし、私はサッサと用を済ませた。




「……まだ戻ってなかったの?」




トイレから出るとまだ和四がウロウロしていたので声をかける。


「えっと、ちょっと寝れなくて……。」

「ふーん……。」


苦笑いが、少しだけ気になった。


「あ、愛美は先に寝てて!俺も多分すぐ寝られると思うし!!」

「……そう?」


私が首を傾げると、和四は首をブンブンと縦に振った。


「じゃあ、寝る。」

「うん。」


和四の厚意に甘え、私は再び眠ることにした。

部屋に戻って横になり、ふと考える。




何故、和四はココにいるのだろう……?




私が引き入れたのだからいるのは当たり前なんだけど。

でも私の予定では弟を探す気はなかった。

たまたま、和四に出会ったから。

そう考えると和四が1番……

ウトウトする頭でそこまで考えたところで、和四が部屋に戻ってくるのが見えた。

おやすみを言おうとしたけれど、私はまた夢の中へと沈んでいった。




「おやすみ、愛美……。」