似非家族

「……!?」


一瞬疑問符が浮かんだが、私は瞬時にその言葉の意味を理解し、すぐさま顔を伏せた。

どうやら感想を伝えるとき、無意識のうちに笑みが零れていたらしい。

一応、私はそれなりに笑う。

……まぁ、含み笑いが大半だけど。

でも、さっきみたいな無意識の笑みを指摘されるなんて。

しかも……『可愛い』だなんて……


「あ……」




「ありがとう……。」




顔は下に向けたまま、小さな声で呟く。

恥ずかしいけど、ちょっと嬉しかったから……。

そしてオズオズと顔を上げると、そこには“デレデレ”という言葉がしっくりくるような笑顔。


「いえいえ、どういたしまして!」


こういうことを言われると、どうして良いのかわからなくなる。

特に文子さんの場合は、嘘がないのが伝わってくるから……。

初めて会ったとき、見ず知らずの私たちを心配してあとをつけてきたことを知って、お人好しで扱いやすそうな人だと思ってつけいった。

でも、文子さんは私が思っていた以上に優しくて素直な人で……。

正直、想定外だった。


「さてさて、嬉しい評価も頂いたのでお皿に盛り付けを……」

文子さんがそう言って食器を取り出した時だ。




「あのー……」